サイバーショットを貸し出ししてくれたことで
「サイバーショットでサイバーショットを撮る」
・・・なんて、こ~んな光景が見られました(笑)
「小物を撮影してみよう」
さて、ここでいよいよ撮影に入ってきます。
まず、「細かい部分までとろう」ということでデジカメのマクロ機能を使う
ときの注意点。
1.マクロ撮影の基本
- フラッシュを使わないようにすること。
被写体とカメラとの距離が比較的近くなるため、フラッシュ光が
強すぎて色が飛んでしまう(露出オーバー)になってしまうため。
- 手ぶれに気をつけること。
前の記事でもちょっと書きましたが、マクロ撮影は小さいものを
画面いっぱいに大きく撮影するため、ちょっとしたブレやピントの
甘さが非常に大きく目立ってしまうため。
対策としては、三脚やタイマー撮影が有効。
コンパクトデジカメではレリーズ穴を持っているシャッターボタン
はほとんどないと思いますが、レリーズ穴を持っている場合、
シャッターレリーズ も有効だと思います。
それと、リモート撮影が出来る場合はリモート機能でシャッター
を切ると言うのも実際にシャッターを切るときにボタンを押す
(ブレが生じる)ことがなく有効では?!
- 液晶モニターを見ながら撮影すること。
普段、液晶モニターを見ることに慣れて撮影してる人には
「なにをいまさら?」なことかもしれませんが、マクロ撮影では
これが結構大切なポイントなんですよね~。
一眼レフと違って、コンパクトデジカメは目で覗く穴(光学ファイン
ダー)から見えている画像と実際に撮影される画像の範囲が
びみょ~にずれているのです。マクロ撮影の際はこの
「びみょ~」がかなり影響してくるのです。
その点、液晶モニターではそのびみょ~なズレがある程度補正
されて見たままの撮影範囲に近づけてあるので、マクロ撮影のと
きは覗き穴(光学ファインダー)ではなく、液晶モニターを見て
撮影した方がよいのです。
特にフラッシュの件。
マクロ撮影にすると、光が少ない状況になりやすいのでプラグラムオート設定にしておくとストロボが自動発光されてしまうケースも多いと思うので
ストロボオフにして撮影するといいかも。
(となると露出が低くなってシャッタースピードが遅くなるので三脚が必要になってくるのですが・・・)
そして説明は次に進みます。
2.マクロ撮影のワイド(広角)とテレ(望遠)
みなさんはマクロ撮影にワイド(広角)側とテレ(望遠)側があるのをご存知でしたか?
私は・・・・知ってはいましたが、知ってはいましたが普段ほぼ100%ワイド側で撮影していたのでテレ側の存在を忘れていました、はい。
<ワイド(広角)側マクロの特徴>
- 背景が広く写りこみます。
- ピントの合う範囲はテレ側に比べて前後に広くなります。
- 画面の周辺部がゆがんで写ります。
<テレ(望遠)側マクロの特徴>
- 背景は狭い範囲しか写りません。
- ピントの合う範囲はワイド側に比べて狭くなります。
(それを利用して、ボケの利いた写真が撮れます)
ちなみに講座の中で撮った写真、貸していただいたサイバーショットT10
の拡大鏡モードにミーハーになっていていていつにもまして。
ペットボトルについているロゴマークを同じくらいの大きさになるように
撮影してみました。
<テレ側マクロで撮影>
文字をよく見ていただくとなんとなくわかる?かと思いますが、ワイド側と
テレ側ではピントが合っている文字の数が違っています。
(ワイド側のほうがピントの合っている文字が多い)
また、ワイド側はバックの空間まである程度写っている(撮影範囲が広い)のに対し、ワイド側はほぼペットボトルの一部分までしか写っていないんですがわかっていただけますか?
へっぽこなので、意図がうまく伝えられる写真が撮れていなくて残念。
そして、続いて「質感までとびきりきれいに撮ろう(拡大鏡モード)」へと講座は進みます。
1.拡大鏡モードについて
「拡大鏡モード」って聞いたことありますか?
メーカーによっては「スーパーマクロ」とも言ったりもしているようです。
「拡大鏡モード」と言う呼び方は、サイバーショット独自のものなのですが
小さな被写体を虫眼鏡で見るように撮影が出来るモードのことなのです。
提灯記事になるとイヤなのですが、この拡大鏡モード、かなり秀逸です。
被写体までの距離 | 拡大表示倍率 |
1cm | 3.5倍 |
2cm | 2.2倍 |
5cm | 1.1倍 |
10cm | 0.5倍 |
20cm | 0.3倍 |
被写体まで1cmまで寄れるうえに拡大表示倍率が3.5倍!!
昨年末にコンパクトデジカメの購入検討を行ったときに、SONYも含め、他社製品もいろいろ比較したときに正直な話、サイバーショットは最終候補には残らなかったんですね。
だって、他社製品は顔検知モードもついているし、広角レンズがついてたりもするわけで・・・・。年末に発売されていたサイバーショットはこれまでの機能がコンパクトに使いやすさを向上させたイメージで、他社製品と比べて目新しい機能がない、というのが個人的な感想。
でも、ですね。
拡大鏡モードと言われる、このマクロ機能だけはすっごく魅力的で他社製品を買うとしても、
「できるだけこの拡大鏡モードに近いマクロ機能を持ったものを」
というひとつの基準になったモードでした。
なんというか、ほんと秀逸!としか言いようがないのです。
一眼のデジカメで同じように取るにはマクロレンズと言う専用が必要となるし、他社製品は1cmまで寄れる製品はほとんど(皆無じゃないですけど)ないし・・・・。
そしてここで出てくるのはレンズの描写力。
<他社製品のカメラ1cmマクロモードで撮影したGパン生地>
<サイバーショットT10
の拡大鏡モードで撮影したGパン生地>
どうです?ちょっと例が悪いかもしれませんが・・・。
個人的な好みはあるとは思いますが、サイバーショットT10
の方が空気感というかレンズの描写力というか・・・う~ん、私の表現力が足りなくて伝えきれません。
日本のレンズメーカーのものは非常にかっちりとした描写をするものが多くて、個人的には銀塩写真のモノクロをやるときはこのかっちり感が好きで、国産のメーカーのものを好んで使っていました。
でもですね、ことカラーの撮影となるとドイツ製のカールツァイスの絶妙な
空気感、表現力がたまらないのです・・・。
私が必死こいて写真をやっていた大学時代、カールツァイスを使うには
CONTAXという学生には高額でなかなか手が出ないメーカーのカメラを手に入れるしかなく、当然のように手も足も出なかったのです。
1980年代後半、京セラからカールツァイスのレンズがついたコンパクトカメラが出ると聞いて、発売初日に買いに行った思い出が・・・。
でもですね、そのカメラ、どうにもピントが甘くてレンズどうこうと言う前にすぐに使わなくなってしまいました。なんて・・・・・・寂しい回想をしてしまいました。上のGパン生地の写真を見て思い出してしまった。
サイバーショットT10
拡大鏡モードで撮影した写真。
講座の最後にいただいたケーキ(プリンアラモードをいただきました)に
入っていたイチゴのアップ。
同じくキウイのアップ。
講座で教わった話で「目からうろこ」だったのですが、この拡大鏡モード、
虫眼鏡を使えば他のカメラでも同様の効果が得られるそうです。
言われてみれば「あぁ、なるほど~」と思うのですが、言われないと気がつかないんですよねぇ・・・。
それとこの拡大鏡モード、いわゆるレンズが本体から飛び出すタイプのカメラではできない機能だそうです。サイバーショットT10
のようにレンズが本体の中にあるタイプでだけ可能だとか。
しかし、何でも大きくして写してみると質感とかもリアルに表現されて楽しいですよね。これで花とかも撮影してみると楽しそう♪。
そしてさらに講座は進みます。
もっとセンスよく撮影してみよう
構図にこだわってみよう ということで、まず・・・
1.背景を作ろう
ここでは白い紙で背景を作り、更にレフ板代わり白い箱を立てて、ちょっとした撮影セットの写真を元に説明が進みました。
<自宅でそのときの説明を元に撮影セットを自作しようと四苦八苦の図>
セットを作るときのポイントとしては
- 背景にする紙や布は、床と壁の境目ができないように
自然にカーブさせること。
- 被写体の下に白い紙を引くとそれだけで光の感じが
柔らなくなります。(白い紙が光を反射するため)
- 被写体の下に濃い影が出来るのを防ぐため、光源の
反対側にレフ板を置くと良い。
と説明がありました。引き続いては・・・・
2.配置を工夫しよう
複数の被写体をひとつの画面に納める場合
並べ方 | 効果 |
きちんと 並べる |
おとなしい感じ、重厚な感じが出る。 |
斜めに 並べる |
動きが出て、元気な感じになる。 |
自然に 並べる |
三角に並べたりすると自然な感じや、奥行き感が出る。 |
繰り返しを 作る |
似た大きさ・形の被写体を等間隔に並べるとリズム感が出る。 |
などなど、テキスト上の写真を元に説明していただきました。
テキストでは「黄金分割
」についてもコラムとして紹介されてました。
つぎは、ホワイトバランスについての説明だったのですが・・・
恥ずかしながら、デジタルカメラを使うようになってあまり気にしたことのない機能でした。
雰囲気のある写真を撮ろう(ホワイトバランスについて)
人間の目というのはすごいな~と思うのですが、太陽の下でも蛍光灯の下でも、白熱灯の下でも白いものは白く見えますよね。
あれは、自動的に目が光源の違いを判断して色が正しく見えるように補正をしているんだそうです。
その補正機能のデジカメ版が「ホワイトバランス」と呼ばれる機能です。
<晴天モード>
<曇天モード>
ずら~っと並べてみましたが違いがわかっていただけると思います。
特に特徴があるのが、曇天モードと電球モード。
写真のちょっとした雰囲気作りには有効ですよね。
(デジカメの中には自動的に数段ずつ絞り値の異なるの写真を撮影してくるカメラがあるけど、ホワイトバランスも同じようにとってくれても面白いかも?)
カメラによって、もっといろんなモードがあるものもあると思います。
一度確認してみては?有効に使うと写真の幅が広がりますよね。
光のあてかたにこだわってみよう
1.ライティングの種類
つぎに説明があったのは光のあて方。
当日はさすがにライトの用意まではされていなかったので、携帯電話のライトを利用して頑張る姿も!
ちょっと話がもどりますが、拡大鏡モードで撮ると上の写真の小さな牛乳パックの模型がこのとおり!
小ささを感じさせない写真になっています♪
ライティングに関しては、またまた家で作ってみたセットで撮ってみました。
<全光>正面から光を当てる
<逆光>後ろから光を当てる
ライティングは突き詰めていくとすごく面白いと思うんですが、我が家のデスクライトはあまり自由自在には頭の位置が変えられないので若干撮影に無理が出ました・・・。
でも、なんとなく雰囲気はわかっていただけるでしょうか?(そうだとうれしいのですが)
講座も終盤に入り、ライティングのためのTipsということで
被写体へのテカリを防止するために光の入射角を変えてみることや、被写体に黒い紙を写しこむことによって、より形や模様をハッキリさせるなどの手法を教わりました。
一枚目はそのまま特に何も手を加えずに撮ったフォーク。
一人スタジオ(笑)なので、黒い髪を自分で黒い紙を持って、撮影して・・・・なのでついつい影が写りこんでピントが甘くなってブレが・・・というのはご愛嬌でお許し!
こちらもなんとなくでも差がわかってもらえると嬉しいんですが。
あとはライトにトレーシングペーパーをかぶせると光が拡散するので被写体のテカリが抑えられることも教わりました。
そして、最後レフ板について。
ちなみに家ではこんなやつを作ってみました。アルミ箔と小さな小冊子でサクッと作れます。
別にアルミ箔でなくて、白い紙でもOKです。
ダイレクトに光を反射し過ぎないようにアルミをくしゃくしゃにして巻いてます。
レフ板を使ったブツ撮り苦手なんです・・一生懸命見て効果のわかる写真を撮ろうとしたんですが・・・どうにもイマイチ。
レフ板の効果を知りたい方は主催者であるMONO-PORTAL和田さんの
WADA-BLOGのこの記事(携帯レフ板(3))
を参考になさって下さい。
レフ板の効果がよくわかるように説明されています。
ざーっと書いてきましたが、そんなこんなでこのあたりで講座がひと段落。
参加者の皆さんが説明を聞きながら思い思いに試し撮りをしつつ、和やかに進んだそして最後にソニーマーケティングさんからケーキの差し入れ!
「いま習ったことをケーキを使って実践撮影してみてください」
きゃ~。
嬉しい♪
しかし!ブロガーな参加者の皆さん、ケーキを選ぶ前にまず全景を撮影。
わたしもへっぽこブロガーならがも、すぐにでも食べたい気持ちを抑えつつ・・まず撮影。
そして・・・なかなか皆さん、食べ始めない。ずーっと熱心に撮影してる。
さすが有名ブローガーな皆さん・・・すごすぎ。
そして・・・これが2時間講習を受けたあとの渾身の一枚・・・・・。
(TωT)
技術はともかく、センスは・・・センスは・・・(涙)
教えてもらってどうにかなるものではないのかもしれないということも悟った2時間でした。
でも、教えていただいたことはどこれもこれも「なるほど~」とか「そうなのよ~」と言うことばかり。
今回の講習は先の記事にも書きましたが、SONYさんのITエンターテインメントセミナーでも同じものが受けられます。
写真の経験がある程度ある人にはちょっと物足りなく感じるかもしれませんが、写真は撮るのは好きだけどあまりちゃんとした知識はない方や初心者の方にはかなり勉強になる内容だと思います。
普通に受講すると有料になってしまいますが、知らないと知ってるでは写真にちょっと差が出る内容になっていると思います。
(と、えらそうに書いてしまいましたが、ホントそう思ってます!)
そして・・・このあと、私が狂喜乱舞する発表が!!
Pert3に続く
!
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MONO-PORTAL体験&撮影ツアー≪デジカメ撮影講座編≫Pert1
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